某日日付が代わる頃、御所のすぐそばの隠れ家イタリアレストランにて、仕事終わりの関係者が集いました。一人は鞍馬口気鋭の戦術分析家でありながら同時に藤原食品代表取締役社長とFC納豆のキャプテンを務める「藤原和也氏」、一人はあのDUA LIPAよりもピンクのサングラスが似合うFC納豆の専属スタイリスト「朽木のクレオパトラ」。一人は西陣にある人気カフェの店長でありながらフットサルの時には藤森のデコに変身するぶどう君。一人は朝から仕事で2時間自転車を漕ぐため日サロで焼いた燗職人Ken伊藤よりも日焼けしてしまったFC納豆のメンバー作石。この4人がお店の方に「いつものお願いいたします」とイタリアの赤ワインのマグナムボトル(1080円)を注文してから、長い夜が始まりました。
作石(以下S)「ワールドカップ、全試合観るのはもちろん不可能だけど、どれくらい観ました?」
藤原(以下N)「一日1,2試合かな。21時開始と27時開始の2試合、間に仮眠入れて、2試合目が延長戦に入ったら、かなりきついすね。すぐ大豆蒸さないといかんし」
ぶどう(以下B)「マジっすか。そのタイムスケジュールだと、仕事に支障が出るんじゃないですか?僕が本格的に見始めたのは、決勝トーナメントからですね」
N「ぶどう君、そりゃあかんわ。プロは仕事に支障がでないとアカンよ!仕事より大事なものって、あるんだから」
クレオパトラ(以下M)「そういう藤原さんは、ワールドカップ期間中、観戦と仕事で忙しくて、恋愛インテンシティーは結構低下したんじゃないんですか?」
N「すいません、今晩はサッカーの話題以外は答えられません」
M「失礼いたしました(笑)」
S「まずはベストユニフォーム、ワーストユニフォームを教えてください」
M「ホームのクロアチアは素敵ですねー。あのチェックはかなりいいです。イングランドのホームは、ただの真っ白じゃないですか」
B「僕はアウェイのクロアチアですね。シックな黒」
N「黒ってええな。俺は、サウジやな。漆黒の緑」
S「ナイキのユニフォーム強いですね」
B「作石さんはどこなんですか」
S「アルゼンチンの黒かな。コロンビアホームもそうだけど、94年のアメリカ大会のアディダスと共通点があって、それが大会の傾向にも若干通じる気が」
M「おしゃれで自由な髪型が沢山見受けられましたね。やっぱ、パバールかな」
N「俺はエルネニーやわ。本田は今回の髪型はいまいちかな」
S「ペリシッチに関しては、2年前のユーロがあっただけに期待値が非常に高かったため、残念な短髪でしたね」
M「お客様には、とりあえずムバッペ刈りをお勧めるようにしときますよ」
B「さすがですね」
S「2014年のマレズのような、新たに発見した選手はいましたか?」
M「そりゃぁもうデブルイネです。数年前から凄かったようですが、今回初めて見たんですけど、良い選手ですね」
N「私服はださいっすよ」
M「ださくてもいいんです。それと、ルカク、カバーニ。胸板の厚さと野性的なところ」
B「僕はムバッペですね。そういえば、この鞍馬口にムバッペそっくりの男性がいるという噂を耳にしたんですが。確かコヤッペっていう名前だったと思うのですが」
N「コヤッペね。確かに彼は速いよ、色んな意味で。正確には速いんじゃなくて、早いのかな」
N「トッテナムでは完全に定位置を確保したわけではないけど、トリッピアには驚いたね。あとライプツィヒのポールセン、でかくて速くて上手い」
S「では、今回不出場の見たかったチーム、選手って誰ですか。僕はウクライナのジンチェンコかな。若くて、上手くて、賢くて、緻密な感じが」
M「中島ですね。ジョーカーとして見たかったです」
N「まずエデルソンですね。シティであれだけ質の高いフィード力を発揮し、数的優位を作ることが出来る選手が、レギュラー争いで勝てなかったのは残念です。アリソンやべーけど。あとは、アスピリクエタ、ダニアウベス、モラタあたりかな」
B「藤原さんしぶいっすね。僕はベンゼマかなぁ」
S「今回の大会、まずサッカー大国と呼ばれる国が低調でしたね。ドイツ、スペインだったり、オランダやイタリアは予選敗退でしたし。一方で、新興国とくくって良いのかは正確な表現にはなりませんが、ベルギー、クロアチア、デンマーク、ロシアの躍進、それからユーロの流れで見てみると、アイスランドやウェールズも見逃せないですね。94年アメリカ大会のベスト4に入ったのは、ブラジル、イタリア、スウェーデン、ブルガリア。ちょっと共通点を感じませんか?」
N「94年のスウェーデンなんかは、ダーリン、ケネット・アンディション、ブロリン。クロアチアのマンジュキッチ、モドリッチ、ラキティッチと言った具合にですかね。あと絶対に忘れちゃならないのは、ブルガリアのレチコフっす。献身的に汗をかいて、頼れる中盤の選手っすね。レチコフの髪型はこれから流行るんで、練習しといた方がいいすよ」
M「(スマホでレチコフを調べて)確かにこの髪型は流行りそうですね」
B「未来の藤原さんじゃないっすか」
N「こらまさし!」
S「ベストゴールは?」
M「カバーニ、スアレス、カバーニ!」
N「確かに、あり得ないワンツーだった。フランス戦のディマリアは消えまくっていたけど、あのミドルで息を吹き返したね」
S「あの試合は緊迫した打ち合いで、ベストマッチに押す声もちらほらでしたね」
B「VARに関しては、なんか試合の流れや熱気を止めてましたね」
N「判定も難しい線引きを迫られていたね。ただ、俺が恐れているのはVARを違う土俵で行使することかな」
M「例えば○○○ッチについての話題とかでですか?」
N「そうすね。そういう意味では諸刃の刃なんじゃないでしょうか?」
S「同志社大学ではVARが流行っているそうですよ。詳細は知らんけど」
「すいません、もうそろそろ閉店です」
と従業員の方に諭されました。周りは紳士淑女がイタリア料理を楽しむ空間に、私たち4人はかなりのインテンシティーでワールドカップを振り返ったのでありました。
2時間ぶっつづけで話し合いました。お会計は1万2000円、ありがとうございます。
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